ネズミがどこを移動するかを見極めるのが、ネズミ駆除の基本と言えます。
ネズミの音がしたり、ネズミが好みそうな場所を探すのですが、目安になるのが「ラットサイン」と呼ばれるネズミの形跡です。
これが見つかったらシメシメと思ってください。
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ラットサインとは
ネズミというのは毎日同じルートを通る習性があります。
その通り道にネズミの痕跡が残ります。
種類
「ラットサイン」のタイプはいくつかあります。
以下でそれぞれ説明しますので参考にしてみてください。
黒い汚れ
ネズミは汚い動物で、身体に汚れと油を付けています。
目はあまり良くないので、移動は身体をどこかに触れさせて移動することが多く、ネズミに付いていた汚れ侵入口・通り道・壁面に付着します。
ネズミは毎日同じ通り道を通るので、汚れが積み重なって、だんだん黒くなっていきます。
最初のうちは小さな灰色くらいですが、長年、ネズミが通るのを放置していた箇所は巨大で、黒光りして炭のようになります。
ネズミの足跡
上の写真はネズミの足跡も付いています。
白い壁に付着しているのはネズミの足跡です。
見落としがちですが、灰色のわしゃわしゃしてる汚れと思ってください。
汚い小さい足で触るとこんな汚れが付きます。
ネズミの移動ルートがはっきりしますので、足跡は役立ちます。
もし、判明が付かなくて突き止めたい場合、小麦粉やクレンザーなどを茶こしなどで篩って、足跡が付いていたら現在使われているルートだというのを見つける方法もあります。
よくハクビシンで使われる手ですが、ネズミでも応用ができるんじゃないかしら。
ねずみの毛や糞
一目瞭然です。
黒い糞は新しい糞、乾いているのが古い糞。
ここはシステムキッチンの裏。こんなとこ普通は見ないですよね、ネズミがいなきゃ。
長年にわたっての生息が推測されます。
クマネズミは走りながら糞尿をするので、通り道に付いていることも。
この写真は通り道というより長居していたかもしれません。
だって餌のひまわりの種の殻まで落ちているので。
ネズミが齧った跡
こういうのは怖いです。
もしこれが電気ケーブルだったとしたら・・・・ぞっとしてしまいます。
何しろネズミはげっ歯目、一生歯が伸び続けますので、齧らずにはいられないのです。
ラットサインがよくある場所
ラットサインを見つけるのは、簡単そうで簡単じゃないですけどね。
だって、ネズミは小さい動物、人間の目の届かない場所を好んで通るからです。
人の手が届かない場所ほど怪しい
クマネズミやハツカネズミだったら上の方、ドブネズミだったら下の方を探してみてください。
家の中
天井裏とか天袋とか、そうそう、日本家屋だったら長押(なげし)のチェックは定番です。
家の外
屋根や軒下、2階の空いた窓、雨戸の戸袋も要注意です。
雨どいをつたって屋根に上るケースもあり、よく足跡が付いてたりします。
ラットサイン事例:システムキッチン裏
写真はシステムキッチンの裏の10cmくらいの隙間です。
システムキッチンは隙間ができるので、ネズミに入られやすいのです。
しかも隙間の幅が10cmくらい、これはクマネズミが大好きな幅です。
下水管
下水館の上に足跡がびっちりついていますでしょ。
糞もあります。ラットサインです。
システムキッチンの隙間ですから、家の中です。
こんなところの上でご飯を作ってたんですから、びっくりです。
システムキッチン裏は以前もチェックしたのですが、この下水の穴は完全な死角で見落とした場所です。
戸の奥を切って、やっとこの場所がわかりました。
ラットサイン事例:軒下
勝手口外の軒下、屋根は左上の白い板です。
屋根を支えるためにある鉄骨にラットサインがあります。
ここは壊れた雨どいをつたって、鉄骨を通り道にしていました。
高いところなので、普段人間の目には付きにくい場所です。
毎日、夕方ごろ、ネズミがどこかを通ってる音がしてわかっていたのですが、まさかこんなところとは!
ラットサイン事例:押入れ天袋
一見、ただの煤のようですが、これもラットサイン。
天袋も普段は使いませんので、ネズミの格好の住処になります。
壁に付いている灰色の汚れはラットサインのネズミの足跡です。
ここの天袋は、普段は放置状態です。
天井裏を確認できるよう薄いベニヤが乗っているだけなので、そのベニヤの角をネズミが齧って穴をあけられました。
そこから自由に天袋に降りてきていたもようです。
ラットサイン まとめ
ラットサインいろいろを挙げてみました。
ラットサインを見つけるのは、慣れが必要かもしれません。
一度見たところも、もう一度見てみると、何か発見があるかもしれませんよ。
以上、ネズミ駆除の参考になれば幸いです。
出典:ねずみ調査