ネズミは食べ物を食い荒らし、病原菌を振りまき、家を破壊する厄介な害獣です。
駆除するにあたって、様々な方法が取られています。
日本ではネズミ駆除の手段として「粘着シート罠、籠罠、殺鼠剤、ネズミの侵入口を物で塞ぐ」というのが多いようです。
ネズミに困っているのは何も日本だけではありません。
海外に目を向けると、ネズミを駆除する手段は必ずしもこれに限ったことではないようです。
今回は、海外のネズミ駆除の方法を見て見たいと思います。
アメリカのネズミ駆除「ブルー・カラー・キャッツ」
昔も今も、ネズミ駆除の専門家は同じです。
ネズミ駆除として家畜化されてきたあの動物。
そうです、猫です。
人に懐かず、ペットになることができない野良猫をネズミ捕りの専門家として用いる作戦が取られています。
ネズミ駆除を担う元野良猫たちの多くは一匹おおかみタイプで、人間に近寄りたがらない。つまり ネズミハンターとしての本能だけを活用するには理想的なのです。
依頼者は自宅のネズミを駆除する見返りとして猫に定期的に食料と水を与え、悪天候時には雨風をしのげる場所を提供することが求められます。猫の健康状態など生活全般に目を配り、不測の事態が起きた場合は応急手当てを受けさせるという条件のもと、ワシントンの家庭やオフィスに投入されたということです。
(つまり地域猫では?)
ネズミ駆除に大きな成果を上げている上に、猫たちの運命も変えた画期的なネズミ退治プロブラムは、「ブルー・カラー・キャッツ(Blue Collar Cats)」と言います。
なんとなく原点に返ったような気もしますが、この作戦は環境に優しく、ネズミ捕り器や殺鼠(さっそ)剤にとって代わる新たなネズミ駆除といえるのかもしれません。
ロシアのネズミ駆除「ラットスナイパー」
ロシアはネズミが多い国なのでしょうか。ネズミの話は良く聞きます。そもそもドブネズミの原産地は、中央アジア、あるいはシベリア南部の湿地帯と考えられています。
そんなロシアで、ゴミ置き場などのネズミの集まる場所に夜な夜な出かけ、レーザーのついた空気銃のようなものでネズミたちを狙撃している「ラットスナイパー」という人たちがいます。
実に見事な腕前ですが、ラットスナイパーは合法な狩りではありません。改造した強力な空気銃を手にしていることから警察にマークされている存在です。
ネズミを駆除しているのだから、狩猟を楽しみながら人の役にたっている気がしますが、もちろん賛否両論です。
動画も上がっていますので見たい方はどうぞ。
※残酷ではありますので苦手な方は閲覧注意。
モノクロの画像なため残酷な印象は若干弱められています。
イギリスのネズミ駆除「テリア犬」
イギリスはキツネ狩りをする国というだけあって、犬を使って狩りをするのが好きなようです。
畑の作物を食い荒らすネズミを駆除するテリア犬の映像が話題となっています。
その数がただ事ではなく、なんとテリア犬の数は10数頭。対する害獣・ネズミは700匹以上というのですから数に驚きます。
そもそもテリア犬というのは、ネズミやウサギ、キツネ、穴熊など地中に生息している害獣を狩る農場経営者のために品種改良されてきた犬ですのでお手の物です。
こちらも動画があります。
テリア10数頭が、畑に大量発生したネズミたちを駆っていく映像です。
※こちらも残酷なのが嫌な人は閲覧注意。
フランスのネズミ駆除「ギロチン」
ギロチンといえばフランス革命の象徴のようなあれです。
ギロチン罠は筒状になっており、地下のネズミの通過をセンサーで知らせると刃がネズミに落ちる仕組みの罠があります。
ネズミは筒状のものを好むので、それをうまく利用するアイデアです。
「これは脊髄の破裂を引き起こし、一瞬のうちに死に至るので、ネズミはほとんど苦しまない」と開発エンジニアは語っています。
インドのネズミ駆除「祈りをささげる」
インドのラジャスタンにあるカルニマタ寺院では信者らがネズミにごちそうを振る舞うことで知られています。
このカルニマタ寺院では2万匹ものネズミが放し飼いにされており、餌を与えれるとともに熱心な保護をしています。
信者らは寺院にいるネズミに祈りをささげミルクを供えることで、家族のみならず、広く社会に幸をもたらすと伝統的に信じられているためです。
誤って踏み殺してしまうと罪に問われるそうです。ネズミを踏みつけて殺してしまった加害者などは、金や銀で出来たネズミの彫像を購入して納めなければならないということです。
中国のネズミ駆除「食べる」
昔から中国の広東の人々はネズミを食べる習慣があるそうです。
毎年の冬季、特に立冬が過ぎた後はネズミの旬なんだとか。
中国は四つ足のものは机以外は食べるということなので、いまさら驚きはしません。
ネズミの日干しまである。目の前でネズミを加工し、販売している小売が多く、ビックリするそのお値段はなんと豚肉より2倍も高い1キロ60元(約740円)。多くのレストランでも食材として使用され、事前に予約しないと食べられないほどの人気だということです。
もっともこれは「田鼠」という種類のネズミで、イエネズミとは違う種類です。
ちなみに中国以外でもネズミを食べる国はパプア・ニューギニアや中国、ラオス、ベトナム南部、南米アンデス地方などいっぱいあります。
以上、世界のねずみ駆除事情でした。
最後の方は駆除ではありませんでしたが・・・
今回の記事は、全体的にちょっとグロくなってしまいすみません。