まるで忍者!壁を走って登る「クマネズミ」

まるで忍者!壁を走って登る「クマネズミ」 クマネズミ

家に住む害獣としてのイエネズミは、クマネズミ、ドブネズミ、ハツカネズミの3種類です。

近年、被害が多くクマネズミはスーパーラッドと言われ、殺鼠剤が効きにくく、身体能力、知能、学習能力に長けた手ごわい存在です。

今回はそんな手ごわいクマネズミを掘り下げて書いてみたいと思います。

クマネズミの特徴

クマネズミの頭胴長(頭の先端から尾っぽの付け根まで)は180〜235mm。体重は150g。

ドブネズミと比較するとやや小さめの大きさになります。

※これは個体によってかなり大きさに差がありますので、あくまでも目安としての大きさです。

クマネズミの尾長は、頭胴長と同じか、それよりやや長い傾向があり、かなり長いのが特徴。

一番特徴的なのは耳の大きさです。前に倒すと目が隠れるくらいの大きさがあり、それがドブネズミと区別するポイントになります。

クマネズミの特徴

生息場所

クマネズミは世界各地に棲んでいますが、もともとの原産地は東南アジアの森林地帯。

温かく比較的乾いた場所を好みます。もともと樹上生活をしているネズミなので、高いところの昇り降りは大得意です。

英語では Roof rat(屋根ネズミ)。天井裏の運動会でドタバタうるさいのはクマネズミです。

従って、高層ビルでもクマネズミは難なく生活の場を広げてしまっています。

伊豆諸島、小笠原諸島、南西諸島では、畑の周辺や森林内などでも生息しているそうです。

サイクル

妊娠期間は21-24日で、だいたい平均5~6匹生みます。
子供は生後20日で離乳し、12-16週で性成熟します。

寿命は野外で野外で1-2年。

計算の得意な方、オスメス番の1カップルがどれだけの数のネズミを作り出すのか計算してみてください。

食性

クマネズミは果実・種子類・穀類を好みます。

とはいえ、基本的に雑食性で人間が食べるものはなんでも食べます。好んで食べるのは穀物。穀物で出来ているか加工品も好きです。

他は果実や花、ゴキブリなどの昆虫、柔らかい茎や葉も食べます。

仏壇や神棚にお供え物をしているお家は、ネズミに狙われるケースは多いのでご注意を。

クマネズミは果実・種子類・穀類を好みます。

スーパーラッド:クマネズミ

はっきり言います。
クマネズミと他のネズミを比べてはいけません。

クマネズミは「ネズミとは違う次元の能力を持っている動物」と思っていた方が良いかと思います。

1mは余裕でジャンプ

クマネズミは飛行能力に優れ、1~2m程度ならば簡単に飛び越えてしまいます。

屋外に設置した罠にかかったクマネズミを逃してしまったことがあるのですが、その時に脱兎のごとく逃げたクマネズミが1.5mの塀を超えていったのを目撃したことがあります。

飛び降りる能力もすごい

もともと樹上生活をしていたクマネズミですから、高い場所の移動には長けています。

高層ビルの配管を伝って昇り降りするのなんぞ自由自在にやりのけてしまいます。

さらにすごいのは、飛び降りる能力です。
一説に寄れば10m程度の高さからジャンプしても傷つかないともいわれています。

高層ビルの配管を伝って昇り降りするのなんぞ自由自在にやりのけてしまいます。

手足には吸盤

クマネズミの足の裏の肉球には「ひだ」があり、これが昇り降り、綱渡りをやりのけられる重要な要素となっています。

ある目撃例ではツルツルした壁を走って登ったという報告があります。
一目散にツルツルした壁を登り、隙間にするっと入って消えたそうです。

電線を渡る

クマネズミは電線を渡って移動することは知られてます。
電線にはネズミ返しがついているのを見たことないでしょうか。

クマネズミは電線を渡って移動するのです。

高所に生息するため、電線や通信ケーブルをかじる被害が深刻となっています。

電線のネズミ返し

殺鼠剤が効きにくい

殺鼠剤が効きにくいスーパーラットのほとんどがクマネズミです。

殺鼠剤のワルファリンに耐性のある肝臓の毒代謝能力の高い「ワルファリン抵抗性ネズミ」が現れています。

スーパーラットにも効く殺鼠剤も研究されて、急性毒であるリン化亜鉛やジフェチアロール配合の殺鼠剤が、ドラッグストアやホームセンターで市販されています。

ネズミには食糞と呼ばれ、自分の糞を食べる習性があります。
糞食によってビタミンKが摂取され、これでクマリン剤の作用が弱められるという話もあります。

知能が高く臆病

これがクマネズミがやっかいなネズミである一つの要因。
臆病者で警戒心が強いので駆除するのはとても難しいと言われています。

普段見慣れないものが置いてあるだけで用心します。
罠や殺鼠剤を設置しても、すぐには飛びつかず警戒します。

また学習能力も高いので、罠を危険なものと認識するのはものすごく早い。
仲間が罠にかかっているのを助けようとしたクマネズミの観察もあります。

クマネズミはいつから日本に住んでいたの?

スーパーラッド:クマネズミ

かつて日本でクマネズミのことは「田ネズミ」と呼ばれていました。

2世紀頃に人間とともに大陸から渡ってきた史前帰化動物と考えられています。

古代から日本に住んでいたアジア型のクマネズミとことなり、1990年代後半からはオセアニア型のクマネズミの存在が報告されています。これは、外国船の来航と共に入ったのではないかと推測されます。

おもしろいことに欧米ではクマネズミの被害がないそうですが、日本ではクマネズミの被害が多数です。

殺鼠剤に強いクマネズミ。
新しい殺鼠剤の開発など、ネズミ対策はは日々研究されています。
まだまだ今後も日本ではクマネズミとの知恵比べが続きそうです。

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