ネズミ被害は冬場に多いと思われがちですが、実は1年中あります。
中でも注意しなければ梅雨時。
ネズミは冬だけと思い込んでいると痛い目に遭います。クマネズミは乾いた環境を好むので、雨が降ると屋内に入りたがります。したがって雨が続く季節もネズミ被害が増える時期です。
梅雨時こそネズミ注意
梅雨時と言えば食中毒が起こりやすい季節。
ネズミはサルモネラ菌を媒介します。
雨宿り気分でちょっと立ち寄ったネズミが、キッチン周りをうろうろ。買い置きしていた食糧を内緒でこっそり味見。お礼に糞尿をまき散らし、、、などということも。
ネズミの気配に気が付かず、知らない間に食材は食器の上をウロチョロされ、怖い病原菌を付けられてしまうとお手上げです。
ネズミは下水道や不衛生な場所を好んで通り移動します。その際にサルモネラ菌をはじめとする怖い病原菌をまといながら走ります。住宅はもちろん、飲食店で食中毒が起きてしまうと営業停止になってしまうため、ネズミ対策は必須です。
サルモネラ菌をネズミは数パーセントから数十パーセントも持っており、常時、糞とともに排泄されます。クマネズミは走りながら糞尿をする習性があるので、サルモネラ菌をまき散らしながら走っているということになります。
また、鶏卵にサルモネラ菌が伝播することがありますが、これにネズミが関与しているという話があります。ある菌株が鶏舎ごと一致し、その伝播にクマネズミがかかわっていた事実があるそうです。
また、ネズミにはダニも寄生していますので、ダニを媒介して菌やウイルスが 人に感染することもあります。非常に不衛生な害獣です。
6月から、涼しくなる9月ごろまでの高温多湿の時期は、危険な病原菌を持ったネズミに好まれないような環境を作り、ネズミに入られないように注意したいものです。
ネズミに好まれないような環境を作る
ネズミ被害を防ぐには日頃の生活環境の見直しから始めて見ましょうということです。
まずはネズミが好きな環境とは何でしょうか?
ネズミになった気持ちで考えてみましょう。
ネズミはたいへん臆病な動物です。
身を隠すものがあれば移動しやすくなります。ものが散らかっている部屋なら、安心してうろうろしやすくなります。
食べ物があれば最高!人間がうっかり落としたお菓子のかけらでも床に転がってればネズミにとってはご馳走です。
喉が乾いたら?観葉植物の葉っぱをひとかじり。シンクに付いた水滴でも舐めれば満足。ついでにレンジに付いた油汚れを発見!ぺろぺろ美味しくカロリーを摂取。
巣にしやすい紙屑や布キレイが散乱していたらラッキー。
ゴミ箱からティッシュでも頂戴して巣を作って子孫繁栄、喜んで小作り子育てして子孫を増やすことができるでしょう。
いかがでしたか?これは特別な環境ではなく、ごく普通の生活をしている家ではほとんどの家に当てはまるのではないでしょうか?
ネズミに好まれないようにするにはこの反対をすれば良いということです。
ネズミに入られないようにする工夫、これを「環境防除」と呼びます。
ネズミに好かれないような環境を作ることで、ネズミに好まれないようにするネズミ対策です。
チェック項目を作りましたので、以下のことをチェックして当てはまるものは改善していってください。
餌になるものをなくす
- 食べ物は齧られないものに入れて仕舞う
- 落ちている食べ物をなくすために小まめに掃除機を
- ペットフードを放置しない
- 神棚や仏壇のお供えものは祀った後は下げる
- 観葉植物や花は置かない
- 餌となる害虫駆除をする
巣になるものを作らない
- 段ボール、新聞紙、ビニール、ビニールひもは、ため込まず放置しない
- ティッシュの管理は注意
- 服や布切れは放置せず衣装ケースに入れる
- ゴミ箱は蓋つき容器にする
- 整理整頓を心がけ、不要なものは捨てる
身を隠す環境を作らない
- 植木鉢やプランターはなるべく置かない
- 箪笥の裏や長押(なげし)など、隠れやすい場所はなくすか金網で塞ぐ
- 押し入れクローゼット、物入の扉を開けはなしにしない
- 冷蔵庫やテレビなどの裏チェック
- 使っていない部屋チェック
家の外側に侵入口はないかチェック
- エアコンホース導入部チェック
- 排気口の隙間チェック
- 経年劣化した壁の穴や亀裂はないか
- 軒下に入られそうな隙間はないか
- 雨戸の戸袋に隙間はないか
- 排水まわりチェック
- 換気扇チェック
- 地面にネズミの穴がないかチェック
家の内側に侵入口はないかチェック
- 壁に穴や隙間がないかチェック
- キッチン周りの穴や隙間チェック
それでもネズミに入られてしまったら
梅雨時のネズミは食中毒や病気の危険が伴いますので、要注意です。この時期のネズミ駆除はなるべく早く済ませておかないと、健康被害に繋がります。
ネズミは罠で捕まえて殺すことが大切です。
放置するとネズミは数を増やし、その分、被害が増えることになります。
暑い気温の時期は殺鼠剤はおすすめしません。殺鼠剤を食べたネズミはどこで死ぬかわからず、手の届かない場所で死んで腐敗し、ウジが湧く可能性があるからです。
その死骸についたダニは宿主を失って周囲に散乱し、人間を刺します。ネズミダニに刺されると猛烈な痒みがしばらく続きますし、ペストが有名ですがダニもまた病気を媒介します。
この時期は自分でネズミを捕まえるよりは、お金は払ってもプロのネズミ駆除業者さんにお願いする方がおすすめです。
食中毒やダニの被害の危険を排除するまえに、ネズミの問題はすぐに終わらせてしまいましょう。