ネズミのおめでたい話「だいこくさまとネズミ」

《PR》

ネズミのおめでたい話「だいこくさまとネズミ」だいこくさまとネズミ

新年あけましておめでとうございます!
平成最後のお正月ですね。
今年も皆さまにとりまして良い年でありますように。

新年早々なので、今回はネズミのおめでたい話をいたします。

皆さまは初夢はご覧になりましたか? 諸説ありまして、1日見るのが初夢だったり、2日だったりします。

私は都合が良い夢が見られたら、それが初夢ということにしております。
ちなみに今年は蛇に噛まれる夢でした。どういう意味でしょうか?

 

七福神のだいこくさま

さて、初夢といえば、「一富士二鷹三茄子」が有名ですが、「 永き世の 遠の眠りの みな目ざめ 波乗り船の 音のよきかな 」という回文歌が書かれた『宝船』が書かれた絵を枕に入れると良い夢が見られるもと言いますね。

『宝船』の七福神

宝船には七福神が乗っております。

この七福神の一柱に「だいこくさま(大黒様)」がおられます。
別名:大黒天・大国主命・大穴牟遅(オオナムチ)・シヴァ神

たくさんの別名のあるこの神様は日本神話では大国主命(おおくにぬしのみこと)として登場します。
子供の頃絵本で読んだ「いなばのしろうさぎ」の神話で有名な神様です。

名前はたくさんある

ややこしいですが、寺社(仏教)では「大黒天」を、神社(神道)では「大国主命」を祀っています。

七福神 だいこくさま(大黒様)・大黒天・大国主命・大穴牟遅(オオナムチ)・シヴァ神

 

だいこくねずみ

「だいこくねずみ」って聞いたことありますか?

実はだいこくねずみ(大黒鼠)=ラット=ドブネズミのことなんですよ。
そう思うと、心が痛くなりますが、それはそれとして話を進めたいと思います。

しろねずみが吉兆

大黒ネズミはシロネズミの別名なので、白色が吉兆です。

福をもたらす「だいこくさま」の使いなので、もし初夢にシロネズミが出てきたら、今年一年、良いことがあるかもしませんね。

だいこくねずみ

だいこくさまとネズミ

だいこくさま・大国主命の像をご覧になったことがあるでしょうか。

昔は床の間にお腹のでっぷりした「だいこくさま」の置ものを置いたものです。
俵の上に乗っかっていて、ネズミを使いにしております。

日本神話

だいこくさまがどうしてネズミを使者にしているのかのお話でです。

これからお話するのは日本神話ですので、だいこくさまのことを「大国主命」と呼びます。

大国主命(おおくにぬしのみこと・だいこくさま)の話

大国主命(=だいこくさま)は須佐之男命(スサノオノミコト)の娘である須勢理毘売と恋仲になり、結婚できるようにお願いしました。

ところが須佐之男命は「娘は簡単にやらん」とばかり、数々の難題を大国主命に吹っ掛けます。

数々のテストを命じらる

第一日目は蛇のいる部屋、二日目は蜂や百足の部屋に寝せられたが二夜とも姫の機転で難を切り抜けることが出来ました。

そして三日目のことです。
大野の中に射込まれた鳴鏑(ナリカブラ)の矢を拾って来るように命じました。
大国主命が矢を拾いに野原に入るとすぐに火を放たれ、また意地悪をされてしまいました。

ここでネズミ登場!

うろうろ逃げ惑っていると、ネズミが出てきて
「内はほらほら、外はすぶすぶ(内部はうつろで、外部はすぼんでいる)」
と、教えられた場所を踏むと、地下は空洞になっていてストーンと落ちました。

そしてそこにそのまま避難しているうちに、火は焼け過ぎて無事、事なきを得ました。

しかもそのネズミは、取ってくるように命じられた、「鳴鏑の矢」を口にくわえて持ってきてくれたのです!

「鳴鏑の矢」を口にくわえて持ってきてくれた

ネズミに助けてもらった

こうして大国主命はネズミに助けられて、須佐之男命の承諾を得、その娘の須勢理毘売と結婚することができたのです。

その後、大国主命は須勢理毘売と二人で、出雲に新しい国を開きました。

そんな大国主命は出雲大社をはじめ、日本全国の神社で祀られています。

ネズミが使者

飾られている像は、兎とセットのときもありますし、俵の上に乗っているときもあります。
日本神話では、大国主大神が農業をつたえ、米の神とされています。
よく見ると、ネズミが俵の近くにちょこんと乗っています。

大国主命は、最近では縁結びの神様として着目されていますが、他にも子授、夫婦和合、医薬、病気平癒、産業開発、交通・航海守護、商売繁盛、養蚕守護、五穀豊穣の神様でもあります。

以上、日本神話の中のネズミのお話でした。

これを読んで、今日の夢の中でだいこくさま(大国主命)が登場したらいいですね!

だいこくさま

予告

さいごにこのブログらしいネズミ関連の予告をして終わります。

新年早々ネズミ駆除の話題も恐縮なので、本日は予告だけです。

実は年末、暮れも押し迫る12/31、お節料理を作った直後、
ぴーんとひらめいたことがありまして、とある場所を開けてみたのです。

そこは長年、我が家を悩ましていたことに直結するであろうとある場所でした・・・。

長年のネズミルートの謎が解明された私的におめでたい記事はこちら

どうぞ今年もよろしくお願いいたします。

 

出典:
鼠~ネズミ 「だいこくさま」の鼠
宝船
ファンシーラットを飼育するために知っておきたい用語集
「古事記考」-15 (オオクニヌシが受けるスサノオの試練とスセリヒメ-その3)