ネズミによる被害は家を破壊することだけではありません。
なんといってもネズミの被害は不潔さにあります。
ネズミの移動距離はだいたい半径約30mだそうでかなり広いです。
隣近所のどこを通過したかわからないネズミが我が家の食べ物の上を通るかもしれないのです。
走る病原菌と言われるネズミは、移動しながら病原菌をまき散らし、糞尿をまき散らします。
ネズミは移動しながら糞をする習性があり、糞尿にも病原菌は付着しています。
また、ネズミの身体に付いていたノミやダニが媒介する病気もあります。
このようにしてネズミが運ぶ病気はたくさんあります。
サルモネラ菌
ネズミが運ぶ菌のひとつに「サルモネラ菌」があります。
サルモネラは平成10~17年のわが国食中毒事件における発生件数ならびに患者数では二番目に多い重要な細菌です。
サルモネラ菌の感染により、食中毒が引き起こされます。
これを「サルモネラ感染症(サルモネラ症)」と呼びます。
ネズミが汚染した食べ物を口にしたり、ネズミが触れた食器などを気づかずに使ってしまうことで、人間の体内に侵入することで発症します。
この細菌は家畜や野生動物、爬虫類等に保菌されていることが多く、下水、河川や沼にも生息しています。したがって動物の糞便や汚染水等からさまざまな食材を汚染し、洗浄の不完全、加熱不足や他への二次汚染などが原因となり食中毒が発生します。
サルモネラの1つであるネズミチフス菌 (S. Typhimurium) のIII型分泌装置の電子顕微鏡写真。
サルモネラ感染症(サルモネラ症)
一般的に、細菌が侵入してからサルモネラ症の症状が12〜48時間後に起きます。腹痛、吐き気が起き、その後発熱・下痢・嘔吐が起きます。症状は1日〜4日で治ります。
致死率は高く無いのですが、免疫力が落ちている人が感染し悪化すると、死亡してしまうと言われています。
サルモネラ属 Salmonellaの細菌は、典型的には下痢を引き起こしますが、より重篤な感染症である腸チフスを引き起こすこともあります。
この細菌は通常は消化管に感染しますが、血流を介して他の部分へも感染します。
サルモネラ感染症の特徴
特徴
少量の菌でも食中毒を発症する。
乾燥に強い性質がある。
主な症状
吐き気・腹痛(下腹部)・38℃前後の発熱・下痢など。 (重症の場合、致死率0.2〜0.5%)
長期にわたり保菌者となることもあります。
潜伏期間
6〜72時間。
サルモネラ感染症予防
サルモネラ感染症(サルモネラ症)を予防するワクチン(予防接種)はありませんので、サルモネラ菌を防ぐことが大切です。
動物由来の食物は、サルモネラに汚染していることがあるので、生や加熱不充分な卵・鶏肉・肉などを食べないようにしましょう。
サルモネラ菌を媒介するネズミ・ハエ・ゴキブリは駆除しましょう。
ネズミによるサルモネラ感染症を防ぐ
ネズミによるサルモネラ感染症を防ぐには、やはりネズミの駆除が一番大切です。
ネズミの徹底した管理がもちろんのこと、家にネズミを入れないなどの対策が必要です。
罠や殺鼠剤を用いたネズミ駆除の方法
ネズミを駆除するにあたっては、市販の粘着シート罠を用いた方法が手軽です。
また、ホームセンターやインターネットで籠罠や筒状の罠などを購入できますので、そちらも併せて使用するとより効果的です。
また、殺鼠剤も良くもちいられる方法ですが、ネズミが毒になれて効かなくなったり、扱いがやや難しいものです。
毒なので赤ちゃんやペットがいる家庭には不向きです。
どこでネズミが死ぬかわからないため、手の届かない場所で死んだネズミが腐敗してウジが湧くといった二次被害が起きやすいのが難点です。
ネズミを家に入れない
ネズミを駆除するだけでは、また家に入られてしまうだけなので、再びネズミに入られないようにする対策も必要です。
侵入口はネズミに齧られないような金網や金たわしで塞ぎましょう。
自分で駆除できない場合は
自分で駆除できない場合は、プロのネズミ駆除業者に依頼しましょう。
被害は早いほど費用も安くすみます。なるべく早いうちに依頼しましょう。
複数のネズミ駆除業者に見積もりを立ててもらい、その中から選ぶのがよいでしょう。
ネズミ駆除はいざ作業を始めたら追加料金を請求をされることも多いので、初めから見積もり以上の請求がない業者を選ぶと安心です。
出典:wikipedia