愛媛県は全国で3番目にネズミ被害で困ってる県です。
「愛媛県」は瀬戸内海や豊後水道などに面した県です。
松山市に続いて相談件数の多い宇和島市はリアス式海岸を持つ地域で、市街地と山林の距離が近くなっています。
市街地と山林の距離が近いことは、ねずみ発生と市街地・山林の距離の関係に因果関係があるのではないかと言われています。
愛媛はネズミに縁があるのか(?)ネズミに纏わる面白い話がありました。
4000匹の子猫たちが愛媛の島々に“出陣”
昭和30年代当時、愛媛県の宇和海地方の沿岸部や島々は、ねずみによる深刻な被害に悩まされていました。
外を歩けばねずみを踏んでしまうほど、至るところにねずみが跋扈して、人間はねずみの残したものを食べるくらいの生活が続いていたというびっくりな状態。
そこで対策として出陣したのが猫です。
「子ネコ一万匹動員運動」として昭和34年に492匹、昭和35年に300匹、昭和36年には3600匹、合わせて総勢4392匹もの猫が人々の期待を背負って一挙に島々に送られました。
その猫たちの活躍でネズミが撲滅・・・・
といきたかったのですが、残念ながらそうはなりませんでした。
送られたのは子猫だったので自分たちより大きなネズミを怖がって、ねずみではなく、島に干されていた煮干しのいりこを食べていたようです。
ねずみ島
ちなみに愛媛には「ねずみ島」と呼ばれる不思議な島があります。(この島にネズミが住んでいるのではありません)
八幡浜市街地から海岸線を三瓶方面へ南下した、大釜地区の約100mほど沖合いにある小さな島なのですが。
ねずみが海上に座っているような形をしているところから「ねずみ島」と呼ばれ、地元の人たちに親しまれています。
この島は普段は国道から眺めるのみですが、干潮になるとねずみ島に向かって道が現れ、歩いて渡ることができる島です。
ネズミ対策の第一歩は環境づくり
家にネズミの気配を感じたときにすべきことは「ネズミが嫌いな環境を作ること」です。
ネズミが嫌いなことはいくつかありますが、自分でできることは「ネズミが嫌いな環境を作る」「ネズミがくつろげないようにする」ということです。
餌をなくす
米や常備食を密閉容器に入れておくことは基本中の基本です。
瓶や缶か戸棚、ネズミの歯が立たないようなものにしましょう。
我が家の場合、とりあえず一時的に食べ物をしまいたいときは、電子レンジに入れておく暗黙のルールができています。
床に落ちている米、神棚や仏壇のお供え、レンジの油汚れ、炊飯器のしゃもじ、生花などは忘れがちなので注意。
ネズミはお花が好きなので、仏壇の花はネズミがいなくなるまでは一時的に造花にするのも手です。
繁殖したくない状況を作る
特にクマネズミは利口で臆病なので、繁殖するときは出入り口が2か所以上存在しているのを確認してから子育てします。
なので、ネズミが家に発生したなら、侵入箇所は1つ発見して終わりにしないで複数個所探してください。
巣材になるような新聞紙段・ボール・衣服・布類はケースにしまっておくことを徹底します。
天井裏の断熱材は巣材になる頻度が高いので、巣にしにくい断熱材を選んだ方が良いでしょう。
居心地を悪くする
- 嫌な臭いのする場所
- 嫌な音・聞きなれない音がする場所
- 怖い音がする場所
- 物が置いてない空間
- 敵がいる場所
このような空間をネズミは嫌います。
なので忌避剤や超音波のネズミ除けが利用されるのです。
ただし、ネズミは時間が経てばそのよう慣れてしまって、また戻ってきます。
なのでネズミが出て行ったあとは必ず侵入口を塞ぐ必要があります。
忌避剤や超音波のネズミ除けは、再侵入を防止する役目として置いておくと安心です。
敵の存在
敵とは猫・フェレット・ヘビ・猛禽類・ハムスターなど。
ちなみに猫はネズミがいれば捕りますが、猫のニオイでネズミがいなくなるという説は疑問です。
我が家は猫は家の中に飼い猫が2匹、外に野良猫が複数匹うろうろしていて、尿やマーキングのニオイがしてますが、ネズミは猫の手が届かない天井裏や床下には来ていました。
ネズミは猫のニオイなんて気にしていません。
ネズミを駆除する
家にやってくるネズミは罠で捕まえるか、殺鼠剤で殺すかして駆除しなくてはなりません。
ネズミは自分でいなくなってはくれません。
ネズミを放置すると、汚い足で台所や食べ物を汚染してまわり、糞や尿を落とし、病原菌とダニやノミを振りまきます。
なので、必ず捕まえなくてはならないのです。
腐敗しやすいので、捕まったネズミを放置しないよう、チェックするようにしましょう。
そして、殺鼠剤はどこでネズミが死ぬかわからないので、使用するときは粘着罠と併用するようにしましょう。
手の届かない場所や壁の中で死んだら穴を開けて取り出さなくてはなりませんから。
ネズミの侵入口を塞ぐ
ネズミが侵入しやすい場所は、わりと好んで同じところから入る傾向があります。穴の多きさは指一本なら侵入可能と覚えておきましょう。
ネズミが侵入している箇所は「ラットサイン」という煤のような汚れや毛や糞尿がありますので、侵入口を探す目安になります。
ネズミが好む侵入口の例は以下の場所です
- キッチン周辺の隙間
- エアコン導入部
- 屋根や軒の隙間
- 壁の隙間
- 床下通風孔
- 雨戸の隙間
- 下水まわり
- 開いている窓
自分でネズミ駆除できなければ駆除業者を
ネズミが1~2匹しかいない場合、ネズミに入られてまだ日が浅い場合は、自分でネズミ駆除することはできなくはありません。
ただし、ネズミはかなり執念深いので、1つ侵入口がなくなったくらいでは、諦めずに別の侵入可能な隙間を見つけます。
「ネズミに狙われた家」というのはそれだけやっかいなのです。
完全にいなくなり全部の侵入口を突き止めるには時間がかかります。
へたしたら3年もかかることもあります。
それなら初めからプロのネズミ駆除業者に頼む方が早道です。
期間はケースによって違いますが、短期間で作業が終わるはずです。
大体1~3か月の期間、3~4回目の作業でネズミ駆除が完了するケースが多いようです。
ネズミがたくさん増えてしまった家や、何年もネズミで悩まされている家は、自力では難しいので、そういう場合は迷うことなくネズミ駆除業者にまかせましょう。